結納の場合
準備
結納をするかしないかは、両家の意向を確認して決定します。
決まり事が多いので、準備をしっかりしましょう。
正式結納
仲人が、男性側から預かった品を女性側へ渡しに行き、女性側からの品と受書を再度男性側へ引き渡しに行きます。
略式結納
仲人あり
仲人と両家がホテルや料亭に集まり、仲人が当日の進行を務める形、女性側の家で実施することもあります。
仲人なし
両家がホテルや料亭に集まり、男性側の父親が当日の進行を務める形、女性側の家で実施することもあります。
会場の決定
料亭・レストラン
必ず高級店を選ばないといけないことはありませんが、ある程度格式を持った店を選択するのが良いです。
結納品の交換ができるスペースがある個室がベストです。
予約の際に結納で使用する旨を伝えましょう。
ホテル
ホテルなら「結納プラン」のようなプランが用意されていて、室料・食事等がセットなので便利です。
結納の準備など、流れについても指導してくれる場合もあるので、安心です。
女性の家
この場合、男性側が女性側の家を訪れます。時間を気にせず和やかに進められる反面、女性宅はもてなす側なので、準備が大変です。全体的な費用は安く済みますが、両家の負担が偏らないように考慮しましょう。
結納品の準備
結納品は地域や形式によって品目や内容が異なります。
大きく、関東式と関西式に分かれるので、両家で食い違いが出ないように話しておきましょう。
デパート・ホテル・結納の専門店などで相談しながら準備すると安心です。
結納金
50・100万円などの切の良い数字が一般的です。
書状
結納品の内容を記した目録と受書を用意する。
料理
結納式の後で祝宴をする際の料理です。皆の好みを把握して用意します。
婚約記念品
必ず用意するものではないが、指輪が一般的です。いわゆる婚約指輪です。
手土産
持参するかしないかは、両家で話し合いをしておきます。
費用
当日までに支払いの分担を決めておきます。負担割合が偏らないように配慮しましょう。
服装
準礼服か、略礼服にして、両家で格を合わせることが大事です。
結納品を交わす(関東式の場合)
9品目が正式で、基本的に、すべての結納品をひとつの台に載せた形となります。
そのため、一つひとつの品が縦長につくられ、水引飾りも平面的になっていて、どちらかといえばシンプルな形です。
また、関東の結納では、目録に全9品目を書きます。これは結納の原点が「酒肴」にあったことに加えて、それぞれの品目が縁起の良い「祝い言葉」として欠かせないものと考えられていたからです。
関東式では男女双方で結納品を交換することから、結納を行なうことを「結納を交わす」といいます。
渡す、男性の父親が挨拶後、男性側の母親が女性本人の前に運び、女性側の父親が目録に目を通した後、受け取った口上を述べます。
品目 | 意味 |
目録 (もくろく) | 結納品の品名と数を列記したもの |
長熨斗 (ながのし) | あわびの肉を干して長く伸ばしたもの(「長寿」の象徴) |
金宝包 (きんぽうづつみ) | 結納金を包んだもの |
末広 (すえひろ) | 純白の扇子(「純粋無垢」「末広がり」の意) |
友志良賀 (ともしらが) | 白い麻糸(「ともに白髪になるまで仲睦むつまじく」の意) |
子生婦 (こんぶ) | 昆布昆布(「子宝に恵まれる」の意) |
寿留米 (するめ) | するめ(長期保存できることから「幾久しく」の願いを込めて) |
勝男節 (かつおぶし) | 鰹節(男性のたくましさの象徴) |
家内喜多留(やなぎだる) | 柳の木でできた酒樽(「たくさんの福があるように」と願いを込めて) |
※白木の台の上に飾る
(結納品の並べ方に決まりはありません)
7品目:目録、長熨斗、金宝包、寿留米、子生婦、友志良賀、末広
5品目:目録、長熨斗、金宝包、友志良賀、末広
3品目:目録、長熨斗、金宝包
結納品を納める(関西式の場合)
9品目が正式ですが、7品目あるいは5品目でもよく、地域によっては11から21品目まで飾るところもあります。一品をひとつの台に載せ、飾りが豪華で、松・竹・梅・金屏風などで飾るのが一般的です。
関西式では男性側だけが贈ることから、結納を行なうことを「結納を納める」といいます。
品目 | 意味 |
子生婦 (こんぶ)昆布 | 「子宝に恵まれる」の意 |
優美和または結美和(ゆびわ) | 婚約指輪のこと |
寿留女 (するめ) | 長期保存できることから「幾久しく」の願いを込めて |
長熨斗 (ながのし) | 鶴飾り |
高砂人形 (たかさごにんぎょう) | 翁(おきな)と姥(うば)の人形 |
寿恵広 (すえひろ) | 純白の扇子(「純粋無垢」「末広がり」の意) |
松魚料 (まつうおりょう) | または勝男節(かつおぶし)亀飾り |
柳樽料 (やなぎだるりょう) | 竹飾り(結納品の1割程度) |
小袖料または御帯料(結納金) | 松飾り |
※1品ずつ台に載せて飾る
7品目:小袖科(結納金)、柳樽料、友白良賀(ともしらが)または高砂人形、長熨斗、寿恵広、子生婦、寿留女
5品目:小袖科(結納金)、柳樽料、松魚料、長熨斗、寿恵広
結納返しを渡す(関東式)
女性側の母親が男性本人の前に運び、交換後は、男性側の父親が挨拶をします。
食事・歓談
厳かな儀式も終了し、祝宴までにそろって記念撮影。
食事会の乾杯は男性側の父親に任せましょう。楽しく歓談して、両家の親睦を深めます。
次は、「 結婚式のスタイル 」 です。